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空のように、海のように♪


パピヨンパパの思うこと
by willfiji
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東北の歴史再発見(読書no.464)

「東北の歴史再発見」(編・渡辺信夫)(読書no.464

東北の歴史再発見(読書no.464)_a0199552_10302480.jpg

コロナ禍でしばらく途絶えていた同期旅行が4年ぶりに来週ある。

同じ釜の飯を食べたおじさんたちの旅行は行く先で歴史を語る旅にもなる。

少し東北のことをおさらいしたいとこの本を手にした。

歴史は東北に残る縄文時代の遺跡からはじまる。


有名なのは三内丸山遺跡。

縄文前期から中期の紀元前39002200年の大規模な集落跡が見つかった。縄文遺跡は日本各地に遺っているが八甲田山脈の途絶える最果ての地に日本人の先祖とも思われる人の集落があったとは、言い知れぬロマンがある。

800年代、桓武天皇が任命した征夷大将軍は坂上田村麻呂。

蝦夷退治の将軍は徳川まで続く。蝦夷対和人の構図はいつごろからできたのだろうか?

古代国家は天皇の統治権の及ばない地を「隣国、唐、諸藩、朝鮮諸国、エゾ、隼人等」とした日本書記からみれば古墳時代には縄文人はすでに消滅したと考えられる。

蝦夷は現在ではアイヌの人とされる。

古代豪族には蝦夷の血族もいたと考えるのが妥当だと書が記す。

戦国時代、津軽為信が蝦夷を制圧しその地を収めた。

津軽藩はその後弘前藩となるが始祖は安日王とされる。平泉藤原氏とも繋がる安日王は安倍氏につながり蝦夷の血を引くこの地の豪族だと古事記、日本書記に記述がある。

蝦夷は朝敵であったために明治期にこのことは公には伏された歴史がある。

日本人の祖先は縄文人と弥生人の混血で長い歴史の中で混血によって現代日本人につながると考えるのが今の知見。アイヌの血も日本人に流れていると考えていいのだろう。

東北といえば平泉藤原氏。昨年夏高校野球で初めて仙台育英高校が優勝し旗を東北にもたらした。その時使われた言葉が「白河関を渡る」というもの。

藤原氏が白河関から外ヶ浜まで徒歩にして20日あまりの幹線ルートを作ったのが東北のはじまりで藤原氏初代の清衡が中間点に中尊寺を建立した。


藤原三代とは清衡、基衡、秀衡のこと。

藤原氏をイメージするとき公家なのか武士なのか問われるほどに平泉は都の風情を持った都であった。


藤原氏は鎌倉幕府に対抗する藤原幕府をこの地に築こうとして頼朝に追われた義経をかくまった。秀衡が死去するに際して息子たちに義経を奥州代将軍にという遺言がある。義経を主君にせよというものだったが平泉藤原氏は頼朝によって滅亡した。

前回の同期旅行で伊達政宗が建造した洋式帆船を知った。

正宗はイスパニアの王に使節団を送っていたのだ。慶長の使節団と呼ばれる。

徳川幕府が開かれて間もないころ有力な大名は海外にも目を向けていた。


面白いのは辿った航路だ。フィリピンからメキシコに行って陸路で大西洋に出てスペインに渡った。メキシコからの帰りフィリッピンで船を売ったというのも面白い。東北人は伊達政宗を誇りとしている人が多いのもうなずける。

南部藩と津軽藩は盛岡藩と弘前藩でもとをただせば同族のようだが方言も違うという、ライバルだ。

青森県と岩手の太平洋側が南部藩、西側の津軽藩とは文化も異なるらしいが愛知の三河と尾張の違いのようなものだろうか?

南部藩は蝦夷島(北海道)の松前藩との関係が深い、オットセイやラッコが献上品にあった。家康は中国の書物で読んでオットセイが滋養強壮に良いと知り食していたと記されている。松前藩はアイヌとの交流によって富を得てその恩恵は南部藩にも持たされた。

徳川幕府の大政奉還によって日本は近代化に向かったが徳川幕府が東北の要においた会津藩を中心に官軍と戦った東北各藩は戊辰戦争で敗れ薩長土肥にいじめられ文明開化に遅れを取った。


乗り遅れたことが蝦夷やアイヌと同化してイメージされた負の部分も持っている。

明治期より東北青森の地は更に北の北海道より文明に取り残された。

最も行き届かなったその地は六ケ所村のように原子力リサイクル村としての存続を選ぶ。

「北だ隅だとこぼすな倅、丸い世界に隅はない」と言う東北川柳がそのことを言い表している

2011年東北大震災に見舞われた東北が生きる道の一つに再生エネルギーがある。

東北に吹く冷たい風「山背」は不毛の地を風力エネルギーで再生する。


地震に甚大な追い打ちを加えた福島原発を持つ東北こそ世界の先頭に立って再生エネルギーの地になるべきだが与党議員の風力会社との癒着や原発既得権とのしがらみによって再生エネルギー転換は世界の中で周回遅れの現状だ。

さて、同期旅行は盛岡藩及び平泉を巡る。いろんな血筋を持って集う同期仲間の語りはどんな展開になるだろうか?



# by willfiji | 2023-10-22 10:34 | 読書 | Comments(0)

職業としての官僚(読書no.463)

「職業としての官僚」(著・嶋田博子)(読書no.463

職業としての官僚(読書no.463)_a0199552_17313771.jpg

官僚と言葉が持つイメージは近年変わったように思える。

「官僚」にはかつては優秀なイメージも捉えられたがあったが今はむしろ世渡り上手な上級公務員との感がする。

有名なモリカケ問題の当事者である佐川氏の安倍首相擁護の姿にはこれほどまでに地位にすがるのかと吐き捨てたいほどの嫌悪感を持った。

佐川氏他にも憲法解釈を変更して安保法制を敷いた法制局長官は法制局外部からの登用で憲法より安倍首相の意に沿った官僚だった。


また直近では原発再稼働を推進する官僚、日本学術会議任命拒否を正当化する官僚等、国民より政権のために働く官僚が目につくようになった。

ボクは再生エネルギー転換が先進諸国に大きく遅れた原因が通産省の原爆再稼働に動く官僚の責任にあったと思う。

日本の成長が止まったのも官僚に原因があるのではないかと考えるようになった。

33年間官僚として仕事をした著者は現在の官僚姿を浮き彫りにする。

官僚はなぜ劣化したのか?優秀な官僚はいないのか?官僚にも矜持をもっている人がいるはずではないか?

ボクの疑問にこの書は答えるに足るものだった。

著者は官邸主導が国を変えたと指摘する。

2014年幹部級の昇進は内閣人事局に一元管理されるようになった。

官邸主導は小泉政権からのトップダウンといわれるが小泉政権は意思浸透の手法だったが安倍政権では官僚を通じた指示になった。

結果として縦割りの弊害は無くなったが各省の当事者意識が弱くなり知見の吸い上げが弱まった。政権存在が目的となりやっている感の打ち出しが強くなった。

安倍政権の選挙に勝つための政策は日本を善くしたのか。

国際比較をしてみれば答えは明らかだ。ボクはAiphoneの値段にその結果が現れていると思う。9万円買えたAiphoneが今14万円、米国での価格は変わらないことをみれば日本の価値が3分の2に落ちたということ。

選挙に勝つための政策で選挙に勝ったのだから国民の支持を得たと言えるのだがそこが日本の問題だ。

安倍政権支持者には二つの顔がある。日本はアメリカほどではないが貧富の格差が拡大している。

富裕層には安倍政権の優遇政策はありがたい。公助より自助の自民政策を富裕層が支持するのは理にかなう。

困った支持者は右傾化した人だ。

自民右派はナショナリズムを煽り有事を誇張する。先の戦争を肯定し、

加害者としての反省を自虐的と退け、日本は神の国、LGBTQを認めない人権軽視。

そんな姿勢が自称愛国者たちの支持を得ている。

この二つの支持層が選挙で投票すれば20%で過半数の議席が確保できる。

選挙に行かない人が半数いる、「政治に無関心」それでいいとの選挙戦術がある。

安倍政権下で右傾化した主な人は富裕層ではない。

富豪トランプを白人ラストベルト労働者が支持しているのに酷似する。公助より自助の米国共和党と同じように自民右派は小さな政治をめざす。ちなみに維新も小さな政府だ。

公務員の1000人当たりの数は日本は仏英米独に比して一番少ない。

上級公務員志望者も少ない。

政権交代のない日本に成長を期待できるだろうか?

官僚が高い能力とモラルを持つか?政治家に従うのか?が今問われる問題だ。

官僚あるべき姿を著者は示しエールを送る。

「世のために働けば悪い事はしない。一言でいえば正義。

理知の力でより良い社会を築くこと」。それが運命を導くデーモン(守護神)だと。



# by willfiji | 2023-10-12 17:32 | 読書 | Comments(0)

義貞の旗(読書no.462)

義貞の旗」(著・阿部龍太郎)(読書no.462)

義貞の旗(読書no.462)_a0199552_10560471.jpg

鎌倉幕府を倒した新田義貞の記である。

NHKの「鎌倉殿の13人」から「どうする家康」と大河ドラマが飛んだ穴を埋めるために建武の新政立役者の一人であるこの人の本を読んだ。

足利尊氏が室町幕府を開いたのは1338年、新田義貞が活躍したのは建武の新政が1333年だからその間でしかない。

1392年南北朝が統一されるまで60年、1467年応仁の乱から家康が江戸幕府を開くまでが戦国時代とすれば20年、江戸時代より長いこの間の歴史ははっきりしない部分がある。

ボクは何回か南北朝のことをブログで書いたが義貞のことは疎かった。

この本はフィクションで飾られているが大きな流れを失ったものではない。

「義の人」義貞の生き方が清々しい。

源頼朝が殺され北条氏が実権を握ってから114年後、鎌倉幕府は倒された。

後醍醐天皇の倒幕運動が成功したからだ。楠木正成、足利尊氏、そして新田義貞らが力を結集した結果だ。

後醍醐天皇が隠岐へ配流になって以来その子大塔宮は吉野、熊野、金剛山を転々として倒幕運動を続けてきた。義貞に天皇の命で最上位の綸旨(りんし)を下したのは大塔宮だ。

義貞は大塔宮に近かったため建武の新政で優遇は受けなかったが足利尊氏が後醍醐に反旗を翻しても後醍醐側に立った。それが義の人と言われる所以だ。

「義をみてせざるは勇なりき」を義貞が実践したことにボクは惹かれる。

鎌倉幕府の失政に対して倒幕の意思をもった武士たちの旗印になったのは後醍醐天皇だった。

建武の中興の主として後醍醐天皇を評価するのは明治新政府の明治天皇の神格化に利用したことの影響だ。尊王の学者新井白石よっても後醍醐天皇の評価はあまりいいものではない。

そして明治以来国粋主義者によって実力以上に祀られる楠木正成も著者は「山岳戦に長けた土豪に過ぎず総大将の器ではない」と叙述する。

機会があれば正成を主人公にした著者の本を読んでみようと思う。

新田義貞も楠木正成も足利尊氏との戦いに敗れて落命する。

足利尊氏は室町幕府を樹立して光明天皇を擁立した。

後世になって吉野に逃れた後醍醐天皇を南朝と、光明天皇を北朝と呼ぶ。

南北並立の南北朝時代と呼ばれる時代になった。

足利幕府は北朝が始まった光明天皇を第1代天皇とした。

半世紀後、足利義満によって南北朝が統一され歴代天皇を数えた南朝天皇と一致させた。

明治天皇は北朝系譜の人で南朝ではない。

そのことは明治時代に議論され天皇は南朝が本流だと語っている。

南北分裂の歴史は国粋軍国主義者にとって触れたくない歴史となった。

楠木正成は明治天皇の北朝にとっては敵でもあったがその辺はうまくくるむ。

今も右傾化した人は歴史を都合よく解釈するし楠木正成を英雄視する。

新田義貞も後醍醐天皇の政に賛同したのではなく義を重んじて命をかけたのだ。

天皇の存在は「旗印」、それでいいのだ。

南北朝も大覚寺統と持明院党に北条時宗執権の時分かれた事が起因。

どちらも天皇の血筋を持った男系だけはかろうじて維持していた。

万世一系の男子の血筋というが天皇には何十人、という側室がいて通い婚の時代もあった。

血筋が万世に及んでいるとは考えるのは合理的ではない。

DNA検査をすればいいのだが。

仁徳天皇の御陵さえ発掘を許さない宮内庁の言い分に異を唱えない日本国民がそれを望むとは思わない。天皇の血筋は厳密に問わないのが日本社会だ。

歴史の事実を知って、間違っても自民右派が主張する天皇を元首にする憲法改悪をさせてはならない。ボクは天皇はロマンの中にあればいいと思う。義貞の義にそれは通じるものだろう。



# by willfiji | 2023-10-01 10:57 | 読書 | Comments(0)

137億年の物語(読書no.461)

137億年の物語」(著・クリストファー・ロイド)(読書no.461)

宇宙が始まってから今日までの全歴史。

137億年の物語(読書no.461)_a0199552_11162540.jpg

ウクライナ・パレスチナ・等の戦火が絶えず、世界の分断化、物価上昇、地球温暖化等、人類の行く末を我が事として危惧せずにはいられない今日この頃だ。人類は果たしてより良い世界に向かっているのだろうか?

閉塞感を和らげたいと137億年を振り返った。

137億年前、宇宙が誕生した。生命誕生が35億年前、人類とチンパンジーは400万年前に枝分かれした。

ホモ・サピエンスがアフリカを出たのが75万年前。恐竜は18000万年に渡って地球を支配したが6500万年前メキシコ湾に落下した隕石によって絶滅した。

1995年、羽毛の生えた恐竜が発見され鳥類が恐竜の子孫との学説が主流となった。

もし隕石が地球に衝突しなければ?地球を支配していた恐竜はどんな進化を遂げたのか?

ホモ・サピエンスは現れたか?

そんなわくわく気分を変えたのは人類が地球に与えた影響だ。

地球上の大型動物の大半が人間によって滅亡した。気候変動も影響している。

新しい生物が生まれると元からいた生物がいなくなる。気候が少し変わると根底から崩れる。

およそ12000年前土地を耕し野生動物を飼いならし始めた人類は人為選択によって進化のプロセスをハイジャックした。

イヌ、ヤギ、ウシ、ブタ、ウマ、ラクダ、アルパカ、ロバ、トナカイ、スイギュウ、ヤクの12種類が他にも飼いならされた動物はいるが家畜となった。

家畜になる動物は群れで暮らす。人間をリーダーとして受け入れ他の種と縄張りを共有する条件に見合うものだ。

5000年前、オリエントで文字が誕生した。シュメール人が週7日、112か月、1時間60分を考案した。

インダス文明には下水道や集合住宅などはあるが王族貴族の墓や神殿など見当たらない平等な世界だった。10進法を用い青銅鋳造技術があった。

紀元前2000年頃、遊牧民、定住民問わず武装し始める。青銅製の武器、強い馬、堅牢な戦車。ヒッタイトは武力によって並外れた領地を持った。

米と絹と鉄を徹底的に活用した中国。米の1ヘクタールあたりの収穫量はどの穀物より多い。孔子は神を語らない純粋な道徳を説いた。

孟子が性善説を荀子が性悪説を唱える。

ヨガを実践すれば誰でも魂を解放して神と一体となり幸せが得られるとヒンズー教が教える。紀元前500年頃に書かれた経典ウッパニシャッドに書かれたカースト制は今も続く。

同じ頃生まれたシャカは厳しい苦行やその反対の悦楽主義に走ることなく偏りのない立場で修行を積んでこそ悟りに到達できると知る。中道を保つということだ。ボクの名前は保、

先祖が入道安心保という坊さんだったと聞いた。名前の由来と出会って悟りの難しさを知る。

仏教を広めたアショカ王はどこにどんな宗教画があってもよい。なぜならあらゆる宗教は自制心、物事を肯定する心、他の宗教を理解する心を求めるからだと説いた。

プラトンの弟子、アリストテレスは宇宙は巨大な機械のように動いていると信じ理性と知性によって真理を導く。


ローマ帝国の残虐で不平等な精神性の欠けた空白を埋めるのがキリスト教だった。

三位一体とは神の父とその子イエスと精霊。精霊はギリシアの神々。ローマ帝国は他宗教に寛容だったがキリスト教を国教にすると他宗教を迫害した。


アジアとヨーロッパを結ぶイスラムの影響が文化を持った。


イスラムは王族の争いでシーア派とスンニ派に分かれ豪族が都合のいい方を取り入れて勢力を拡大した。コーランが全てで神は現人ではなく天にあり、自然の力に神を感じることは無かった。戦争を正当化する考えはイスラムにはじまりキリスト教にも浸透して行った。


十字軍はローマ法王が「聖戦に加わった兵士は天国で永遠の幸福を得られる」というお墨付きを得て聖戦をスタートする。

キリスト教の拡大と農業革命によってヨーロッパの森が50パーセント未満に激減した。


十字軍遠征ではユダヤ人の大量虐殺があったがそれはキリストを磔にしたことに対してのものと正当化された。


1500年前半、スペインがアステカ、インカ帝国を滅ぼした。

ポルトガルが」日本にやってきた。カトリックとプロテスタントとの戦いが増す。

1600年、イギリスプロテスタントがアメリカ入植をはじめ、先住民は内陸に逃げた。


ポカホンタスのような先住民との結婚もあったが稀だった。アフリカから奴隷が連れてこられる。フランスが台頭する。1700年、富が蓄積されヴェルサイユ宮殿が建立する。


自由・平等を勝ち取ったナポレオンはフランス人男性はすべて兵士であり祖国防衛の義務を負うとフランス共和国宣言で国民軍を創設した。


印刷、火薬、羅針盤、の3大発明はすべて中国で始まったが自然の制約を克服しなかった。

イギリス全土に蒸気機関車路線が敷設されたのは1890年。1903年ライト兄弟が有人飛行に成功した。


2次世界大戦中アメリカは僅か5年で30万機の軍用機を製造した。1945年アメリカの原爆投下による健康障害でその後も多くの人が無くなっている。


原発事故がスリーマイル、チェルノブイリ、福島と起こりその影響が世界に及ぼすのか今は何もわからないのに原子力の信奉は揺るがない。


かつてないほどの物質的豊かさを手に入れたとはいえそれは自然や他の生物への影響を考えることなく築かれたものだ。


DDT1962年生物学者カールソンが「沈黙の春」を出版し生態系に壊滅的影響を明らかにした結果82か国で使用禁止になった。


カールソンに猛反発した人々が示すように人類は自然を克服すべきと言う人と自然との制約の中で生きるべきだとする人が激しく衝突することになった。

有鉛ガソリン、フロンガス、プラスチック。人間のために人間によって作られた自然の生態系に居場所のない物質。生命の営みに手を加えたワクチンは疫病から人間を救う。


1839年、アメリカのモートンが白人と黒人の脳の大きさを比較して白人が優れていつとした。生物学者グラントは著書「偉大な人種の消滅」で北米の黒人が増えるのを止める断種をすべきとした。ヒットラーもこの本を読み影響を受けた。

ピグミーの男性はオラウータンと一緒の檻に入れられた。


18801914年、アメリカ分割摂取がヨーロッパにより行われる。

ロシアがイスタンブールを占領、イギリスとクリミア戦争が勃発、ナイチンゲールが活躍する。


ヨーロッパによるアフリカの植民地化と分割。自立していた中国はアヘン戦争によってヨーロッパの恰好の餌食となる。


日清、日露の戦いで勝利した日本が台湾、朝鮮を支配する。


1922年、ロシア全土を赤軍が掌握しソビエト社会主義共和国連邦が誕生した。

レーニンによってマルクスの唱える階級のない平等な社会に向かったが彼の死後後継者スターリンの下で共産党は横暴な支配階級となった。


ヒットラーは第1次世界大戦でドイツが負けたのは労働者がストライキを多発したからでその責任はマルクス主義のユダヤ人にあると考えた


2次世界大戦の犠牲者は6200万人。人類最悪の戦争に突き進んだのはドイツと日本。


世界中の人が平均的欧米人の生活で暮らすのには地球が5個必要になる。

規模な森林破壊によって地球は生物に最適な温度を保つ力を失った。

著者は息子に教えるためにこの本を著した。137億年の出来事を締める言葉に日本人はどう答えるのだろうか?


それは

「原子力が世界を救うと言う考えは福島原発事故で問われることになる。

原子力を推進しようとする政党は日本にあるだろうか?

地震の多い国で原発が安全だと信じる人がいるだろうか?」だ。



# by willfiji | 2023-09-23 11:21 | 読書 | Comments(0)

「歴史の逆流」(読書no.460)

「歴史の逆流」(著・長谷部恭男・杉田敦・加藤陽子)(読書no.460

時代の分水嶺を読み解く。

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文学・文芸書を読みたいのだがボクの選本がどうしても社会専門書になる。

日本を覆う社会の成り行きが気になるからだ。ボク等が築いてきた民主主義が危うくなっているからだ。バイデン大統領が民主主義国家対専制主義国家と国際関係を分断した。


日本は民主主義国家側に立ったがその側が否定する専制国家の一面は日本にもあって民主主義側の国家の中で日本はより専制的になっているのではないか?ボクの懸念はそこにある。特に西欧、北欧社会に比べて専制的ではないか?それが経済をも停滞させてボクの暮らしにも影響を及ぼしている。


この本はそんな日本の現状を憲法学・政治学・歴史学の視点から今を検証し時代に抗する術を考える最新の社会書だ。

3人の対談は新たな考えをも学べた。


閣議決定ばかりで物事を決めて行く政治を安倍政権、菅政権から岸田政権も引き継いだ。

「国民は政治家の命令を聞くべき部下のようなものだから説明する必要はない」。安倍晋三は間違いなくそういう人。なぜこんな政治が続くのか?の問に明らかに諸外国に比べて諸外国のデモクラシーの存立条件としての説明責任の重要性という意識が低いと答える。


日本の民度の低さが原因だ。

菅政権になって顕著になったのは自分が気に入る情報だけを持ってきなさいというもの。


学術会議で菅によって任命を拒否された加藤氏の言葉だ。「人間は執着に弱く執着すると幻想が生まれるその幻想によって上手くいくんじゃないかと願望志向を正当化する。人間はそうゆうものだ」(シモール・ヴェール)という哲学者の言葉が紹介されボクも自戒させられる。

安倍晋三は108回国会で嘘をついた。それでも選挙に勝って国民が支持したと得意げに笑った。有権者20%で与党になる恐ろしさだ。

安倍氏を偶像崇拝するコアな支持者で政権を維持した。偶像崇拝とは見たいものしか見ない、考えることをしない姿だ。

選挙区制の問題が指摘される。日本は小選挙区と比例代表制の選挙制度がある。

小選挙区が問題なのだ。勝てそうな人2人のうちどちらかを選ぶのが小選挙区。

正解を選びたいから当選しそうな人を選ぶ行動になる。クイズ番組と同じ構造がある。

大阪地区で維新が強いのはテレビによく出る維新だからだ。コロナ禍で死者が一番多くても、カジノ推進や万博で散財しても市民は選挙になるとどっちが勝つかに賭けるのだ。


それに比して真心からいいと思った人に投票するのが比例代表制、2大政党制を実現する小選挙区制を信じたボクだが今は比例代表制が日本を救う制度だと思う。


ボクがこの本で学んだ2つのことがある。それは哲学だ。


1つはウクライナ、そして太平洋戦争を持ち出すまでもなく徴兵についてどう考えるか?の問いだ。

ホップスは国民が安全のために国家を作って統一しないと安全ではないから国家と社会契約したのだから兵隊になって自分が殺されることを受け入れる義務はないとする。台湾有事に日本人の覚悟が必要だという麻生氏に聞かせたい言葉だ。


一方、ルソーは安全が脅かされている時は国家を守るために全員が戦うとした。ウクライナ男子は出国できない。ボクもきっとウクライナ男子であったら銃を持つだろう。特攻隊になった日本男子を英雄とは思わないが理解はできる。


ボクはルソーを理解するがボクはホップスに賛成だ。戦争の芽を摘む哲学が重要だ。


この本で学んだもう1つは社会がどのようになるかの考えだ。

「ミネルバのフクロウは黄昏に飛び立つ」。歴史は終着点に進んで行く理性の歩み、戦争や革命が起こり前進する。ヘーゲルの名言だ。


時に任せればいいのか?アダムスミスの「見えざる手」と同様にそう考えるのか?


一方、カントは「人の何が正しいかについての考え方は異なる、現状を力づくで変えるのはやめよう、秩序のあるバランスを尊重しなければ平和な社会生活はありえない」と説く。


ボクはカントの哲学に同意する。秩序とバランスを考える知が必要だ。


3人の論者の考えに同感だ。

尖閣は我が国の領土とわざわざ教科書に書く必要はない。自衛隊も憲法に書く必要はない。日本もアメリカも一つの中国を認めている。台湾問題は国内問題だ。中国が自国内を攻めることがあるのか問えばいい。台湾は日本だったがポツダム宣言で中国に返したのだ。


自国内に問題がおこると他国を利用しようという政治力が働く。


愛国心がいい術になる。最近ボクはいい言葉を知った。「愛国心はならず者の最後のよりどころ」。今回はちょっと過激になった。歴史の逆流に向かうにはこのぐらいのパワーが必要だ。



# by willfiji | 2023-09-03 11:34 | 読書 | Comments(0)