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空のように、海のように♪


パピヨンパパの思うこと
by willfiji
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「不死身の特攻兵」(読書no,285)

不死身の特攻兵」 (著・鴻上尚史)
軍神はなぜ上官に反抗したのか? 

「不死身の特攻兵」(読書no,285)_a0199552_15143168.jpg

元特攻隊員佐々木友次さんが亡くなったのは201692歳だった。著者はその少し前に佐々木さんに会って何回か話を聞いてこの本を書いた、
佐々木さんは意識も記憶も明瞭だった。

作家であり演出家である著者は数多の戦争にまつわる書を著す。史実に基づくそれらの書は戦争が一人一人の国民にとってどんなものだったのかを明らかにしている。


佐々木さんは陸軍第一回の特攻隊「万朶隊」(ばんだたい)に配属された。体当たりしろという上官の命令に反抗し
9回の出撃があったが爆弾を落として9回とも戻ってきた


特攻隊第一号と言われる海軍敷島隊の関大尉は報道記者との二人だけのインタビューでこう語った。「日本もお終いだよ。ぼくのような優秀なパイロットを殺すなんて。ぼくなら体当たりせずとも敵母艦の飛行看板に爆弾を命中させる自信がある」。この記事はその時軍部からどなられ書き直しを命ぜられた。


特攻隊は初めの頃はベテランパイロットを起用したがその後は若年化し未熟な者たちが担った。特攻の命中率は
10%以下、特攻隊で亡くなった人数は約3800名、そのうち士官は4%にすぎない。特攻は過剰な精神主義から生まれ、続けさせられた。


東条英機首相は帝国議会の施政方針演説で「最後の勝利はあくまでも最後の勝利を信じて闘志を持続したものに帰する」と話した。飛行学校では「敵機を精神で撃ち落とせ」と語った。

東条の「生きて虜囚の辱めを受けず」という言葉は有名だ。「捕虜になるくらいなら死ね」というこの言葉によって何十万人の人が命を絶った。論理ではなく感情で国民を煽った。


佐々木さんは一回目の出撃から戻った時、既に戦死者として天皇に上奏され新聞は神として報道し郷土では盛大な葬儀も行われた。

佐々木さんは生きていてはならない軍神であった、司令官は死んで来いと何度も特攻へ送り出した。

飛び立つ隊員に司令官は最後は自分も身を捧げると訓令した。が、戦局が怪しくなると真っ先に逃避した。佐々木さんは死んで軍神になった人だから最後まで戦場に遺された。飢えと熱病に侵されながら戦後故郷に戻った。

佐々木さんに対する周囲の目は冷たかった。一方真っ先に逃げ帰った司令官たちは遺族に対しても勇敢に死んだ兵士たちを称え命令者の罪を覆い隠した。そこには命令した者の責任逃れの姿だ。特攻は志願の形をした命令であった。


靖国に祀られる兵士たちは国のために命をかけた人たちでありその人たちに哀悼の意を示すことは国民の心情ではある。しかしその心情を利用して軍神として祀り上げ命令者が兵士たちを死なせた事実を隠蔽してはならない。

インパール、レイテ、満州等々の事実が明るみになってきたのは命令を受けたひとたちが真実を明らかにしたことによる。

人間は戦争をしては反省し忘れた頃にまた戦争をする。
70年平和だった日本がまた戦争の道を歩みそうな時を感じて命令を受けた人たちが声をあげたのだ。


死人に鞭打つことは非礼ではあるが東条英機をはじめとする人たちが行ったことは非道の極みであったことは事実として遺さなければならない。
戦後命令した人が国民総ざんげと戦争責任を国民全員に押し付けたのも責任を逃れの言動だ。


東京裁判は戦勝国による一方的なものだというのは理解できるが裁かれた人たちが中国や南北朝鮮やアジア諸国の人たちに加害者として何をしたかを明らかにして心からの謝罪をすることが日本の取るべき立場だ。

それができてアメリカによる一般人を狙った大空襲や原爆投下の非道も訴えることができるのではないだろうか。


戦争は根絶することはできない。しかし事実を明らかにすることによって抑制することはできる、命令者より命令を受けた人たちこそ偽りのない事実を語っていることをこの本は明らかにしている。



by willfiji | 2018-11-09 15:27 | 読書 | Comments(0)
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