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空のように、海のように♪


パピヨンパパの思うこと
by willfiji
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密謀」・「義民が駆ける」(読書no.283・no.284)

「密謀」・「義民が駆ける」 (著・藤沢周平) 

密謀」・「義民が駆ける」(読書no.283・no.284)_a0199552_15322394.jpg

同期旅行で山形を訪れ、藤沢周平館に立ち寄った時、かつて読んだ「たそがれ清兵衛」や「武士の一分」を題材に、武士の生き方を自分たちのビジネスマンとしてのそれとすり合わせ、夜の宴会までも語り合ったのを覚えている。


この夏行ったキャンプ場は新潟県六日町、その地に直江兼続館があると知って行ってみたが閉館、残念な気持ちになったことが重なって、山本周五郎を味わった次の本としてこの二つを選んだ。


「蜜謀」は豊臣方に味方する会津上杉景勝とその重臣直江兼続の物語、忍びの者の「与板の草」が読者を惹きつける。景勝はあの謙信を継いだ人、越後の地から会津に移封して
100万石を有した。

戦国大名の中にあって義を重んじ自らの力量を知って野心を持たぬ人であった。直江兼続の名は名将の誉れ高く景勝を凌いでいる。その兼続は景勝を支える義に厚く将を天下人に導くことを避けた。


藤沢周平にとって兼続こそ書にするにふさわしい武将であった。


いつの時代にも人は強い者に寄り添い多数になびく、それは生存競争を生き抜く本能でもある。一方人には弱いものを庇う心を持っている。

強い者と戦わない本能もあれば強い者に虐げられる自分を良しとしない自立心が遺伝子の中に組み込まれる。判官びいきや反戦や平和主義が人々を惹きつける。

強い者側に立つ傾向のある人と弱い者側に立つ傾向のある人が世の中にはいる。

遺伝子に組み込まれた本能の醸成は経験や知性は環境に影響されると最近思うようになった。反知性という社会現象を見てのことだ。平和とか反戦という普遍的な主張が知性によって育まれることに反発したのが反知性だ。


兼続が支える上杉家は当時なだれを打って徳川方についた諸藩とは違い劣勢明らかな豊臣方の味方となった。関ケ原で戦うことは無かったが、会津から追われ米沢の小藩に閉じ込められてしまう。


「義民が駆ける」はいつの時代にも権力の横暴があり最も犠牲になるのは民であることを知らしめる。山形庄内は裕福な藩であった。それは関ケ原以後この地を治めた酒井家の優れた藩政がもたらしたものだ。

ボクが藤沢周平館のあとに巡ったのは酒田の有力な商人本間家が遺した商家や遊郭、そして藩の礎を築いた藩校であった。酒田を訪れる人たちは庄内藩の民度の高さを藩校などの遺跡を訪ねて知ることになる。


江戸も後期になると幕政が緩み賄賂が横行した。大奥に何人もの側室がいた。徳川将軍に寵愛される側室に繋がる家が権力を握った。

川越藩は小藩であったが大奥に繋がりがあり、権力と賄賂を使って、裕福な庄内藩への移封を申し出た、幕府は策を弄して長岡藩を巻き込んだ
3藩の移封を決した。酒井家は1/3の藩になる覚悟もした。これには武士ばかりではなく農民も困惑した。

川越藩になれば搾取が厳しくなるのが目に見えていたからだ。何十万という農民が結集した。影では損得を抜きに本間家が動く。農民は嘆願書を持って江戸に向かう、

直訴は命を懸けた危険な懸けだ。農民たちは何組もの班に分け波のように次から次へと江戸に押し寄せる策を取った。幕府の決定を翻すことができるのか?


読者は戊辰戦争まで庄内藩が続いた結論をわかっていて読み続ける、経過を藤沢周平は詳しく描く。


強きになびくあゆ追従することのない生き方は損得で考えれば損な生き方である。


人は損得で考える時もある、ただ全てそれで動く人生はつまらない。


権力にあぐらをかく者、強き者になびき続ける者は知によって卑しい生き方だと退けられてしかるべきだ。作者は兼続の生き方を良しとした。ボクもまたそんな生き方に共感する。



by willfiji | 2018-11-02 15:40 | 読書 | Comments(0)
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