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パピヨンパパの思うこと
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「関東大震災」(読書no.231)

「関東大震災」(著・吉村昭)


裁判所の資料など多方面からの調査と取材によって克明に書かれた評価の高い本。

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91日は防災の日、1923年のこの日関東大震災によって20万人の人が亡くなった。

今年はいつもと違ったことが起こった。震災の混乱の中在日朝鮮人の人たちが流言によって殺されたことは日本の歴史の中でも忌まわしい出来事だったがその追悼を小池知事が行わなかったのだ。

殺された朝鮮人は
6000名にも上ったとされるがその数が違うという自民党都議の質問に答えた態度と受け止められた。毎年行われる追悼式のすぐそばで追悼反対の集会が行われ出席していた自民党区議はそんな事件は無かったとテレビの画面で大声で主張した。


あった事を無かったとする政治家がいることは恥ずかしいことだ。今まではこんな人は無視されたがネット右翼が出現してから、歴史を学ばなかった人が捻じ曲げられた歴史を信じてしまう事になった。侵略はなかったというのがその典型だ。最初に発言する人はあった事を知っているのに捻じ曲げる。


地震は正午前におきた。東京市の全壊
48万戸中31万戸、直後の火災によって特に東京,
横浜の下町、市街地は火の海になった、人々は家財道具を背負い避難場所に殺到した。


火の粉が荷に飛び更に死者を増した。被服工場跡地にいた
4万名のうち3.8万人が死んだ.
火事になれば爆風が起こる、熱風が襲い人々は川へ逃れ流れた、油が火の海となってそこでも死体が山となった


3
時間後、様々な流言の中に伝わったのが「社会主義者が朝鮮人と協力して砲火している」というものだ、7時頃「朝鮮人放火す」という声がいずこともなくおきる、「朝鮮人強盗す」「朝鮮人強姦す」「井戸に劇薬投下」といったもの。

横浜から東京へ主に3つのルートで伝えられた。その後おびただしい流言は そのすべてが事実無根であったことが当時警察と後の裁判所刑事局によって明らかにされ、それを流した人の何人かは特定され刑を受けているが、震災後の混乱の中、人々は恐怖に陥っていた。


交通、電信、電話が崩壊した中伝わる、朝鮮人来襲の流言は遂に政府、軍警察機関にまで事実と解釈された、報道機関もこの誤った報道を伝えた。
この時の報道を根拠に朝鮮人が暴動をおこしたと指摘する人がいる。そんなネット右翼の根拠をうのみにしないことをボクもここで強調したい。


各地に自警団が結成され、それぞれが武器を持ち、武装して手当たり次第詰問する。
町内で朝鮮人を探り出し殴り蹴り、殺害にまで及ぶ


やがて警視庁は朝鮮人暴動説は全く根拠のない流言だと断念したが血迷う群衆の蛮行は容易に治らない。争いや騒ぎを好む一部の日本人の残虐性が事件の残忍性を続発させた。


死人の持ち物を奪う人、集団で窃盗を働く人、強盗、強姦が混乱の中で起こった。
朝鮮人とは関係のない犯行だ。


他にも日ごろ社会主義者の言動を探っていた陸軍憲兵が動き、指導者である大杉栄を尋問中に絞殺し妻と一緒にいた幼い甥まで殺してしまうという有名な大杉事件が起きた。震災がもたらした悲劇だ。社会主義者たちも朝鮮人と同じように自警団によって追われる、保護の名目で連行され警察署で激しい暴行を受けた。


大杉栄を殺した陸軍大尉は軍法会議にかけられたが社会主義者に対抗する勢力が集めた嘆願書によって
10年というあまりにも軽い刑となり、それも3年で出所が許され、満州の軍隊に復帰した。


この本は震災後の様子も鮮明に綴る、異臭を放つ大量の遺体処理や避難者の非衛生な生活、
糞尿やがれきの処理等々、人々の生活は荒む


アメリカからの大量の救援物資が届く中、ソビエトからのそれは横浜港に着いた後でも荷物をのせたまま追い返した、日本はそれほどまでに共産主義を嫌っていたのだ。


ボクがこの本を読んだのは小池知事が関東大震災における朝鮮人殺害事件から目をそらしたその危険性を危惧したのだ。ボク自身が知らない歴史を知りたかったからだ。


混乱に乗じて流言を広めた人たち、それを信じて朝鮮人に集団で暴力を加え警察権もないのに殺してしまった人たち、その人たちは一般の人なのだ。


朝鮮人殺害が無かったとう東京都区議や朝鮮人たちが混乱に乗じて暴力事件をおこしたという自民議員にその時の自警団と共通する狂信性を見るのだ。


しっかり学ぼうとせずうのみで歴史を認識し短い言葉で扇動する人を礼賛する、そんな人達がいるから戦争が無くならない。


北朝鮮の脅威は彼らの行動がゆがんだ愛国心にあるから脅威になるのであって、
そんなことに煽られない民度が日本のしっかりあれば脅威を殊更強調する必要はない。


日本の侵略戦争、中国の自治区への迫害、韓国のベトナムでの残虐行為、それらは自国を愛する感情によって消えるものではない。自虐思想と言って自国の誤りを正す言動を非難する人はそれこそが他国民を排除する好戦的な考えであることを自覚しなければならない。


北朝鮮問題は国際社会が受ける困難な問題だが北朝鮮自身が崩壊してしまう戦争を選ぶことはないだろう。但し、関東大震災時に流言を信じて朝鮮人を殺してしまった人と同じような考えが今も残っていることを見ると戦争になる可能性も否めない


戦争はちょっとした行き違いから始まる、好戦的言動によって北朝鮮攻撃が始まったら、
北朝鮮とほぼ同じに韓国、日本の地上は核の雲に覆われてしまうことが予想されているのだ。

そうならないために朝鮮人虐殺は無かった?と言いだしそうな人に是非この本を読んでもらいたいのだ。


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by willfiji | 2017-09-09 15:46 | 読書 | Comments(0)
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