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「ニホンカモシカ 行動と生態」「カモシカの生活誌」(著・落合啓二)
ニホンカモシカを40年にわたって、フィールド調査をした研究書が7月に発刊された。 前書は動物関係者にとっては話題の書、後書はその中で紹介された著者が24年前に書いた生活誌だ。前書はあくまで研究書だからカモシカへの思いは後書を読んで欲しいと書かれていた。 著者のフィールドは下北半島の脇野沢村、九艘泊(きゅうそうとまり)。北限のサルが有名な海岸線近くまで山が迫る小さな漁村の地。著者は高校生の時この地を訪れる、その時泊まったのは、今では北限のサルやカモシカが観察できることで一部の野生動物愛好家の間で知られているユースホステルだった。 著者はサルではなくカモシカに魅せられる。 この本に書かれていないが、日中国交回復の時中国からパンダが贈られたが日本からはニホンカモシカを贈った、その頃ニホンカモシカの生態がよくわからなくて、中国の飼育員が苦労したという話がある。ニホンカモシカの生態は著者たちによって次第に明らかにされたのだ。 研究者の多くは短期間の研究論文によって評価があがるものを対象にするが、著者の研究はそのたぐいから大きく外れる、蚊やアブやヒルに悩まされながらカモシカを何年にもわたって観察する。海峡の冷たい風が雪と共にふきつける中をカモシカを追う。 この地に住むほとんどのカモシカに名前をつけて、毎年の行動をフィールドノートに記す。 著者をそうまでさせたのは、じっと見つめるカモシカの目や座ってはんすうする時の姿などすべてが著者に離れられない魅力となったからに他ならない。 動物と人はそんな関係が結べることをボクはわかる気がする。 カモシカはウシ科だからシカよりウシやヤギに近い、崖や山奥に住むイメージがあるけど、 脇野沢村にはそれほど高い山はない。シカは群れるが、カモシカは単独またはメスの親子、 今年生まれた子供と去年生まれた子供と一緒の時がある。交尾期にはオスが加わる。 メスとオスはなわばりを持ちなわばりが重複する雌雄が夫婦となる。オスのなわばりと重複するメスが他にもいればそのメスとも交尾する。そんな生態が分かってきた。 草食動物は森で住む動物は一般的には単独行動で姿は小さい木の芽や実を食べることが多い、良質少量になる。森を出て草原に住むようになった草食動物は栄養価は低いが全ての草が食料になって量も豊富だ、大型になって群れを作る、シマウマ、キリン、ヌー、が一緒にいるなど種を超えて群れをなす。そんなことを伝えながら、ニホンカモシカについて多方面から述べられる。 ニホンカモシカが天然記念物に指定されたのは1955年。カワウソやトキ、コウノトリのように絶滅しなかったのはこのおかげでもある。 但しその後食害の声が大きくなって猟が解禁されそうになった。その時合意されたのが地域特別天然記念物という考え方だ、保護地区を作ってそれ以外の所では許可を取れば捕獲殺傷してもいいというもの。毎年1000頭ほどが処分されている。 野生動物の食害について研究者の声が反映されていないと言う。カモシカの食害被害は人間の行動によって引き寄せられることが多い。戦後荒れ果てた山林を復活させるためにスギやヒノキを優先的に植林して、その芽のいくつかをカモシカが食したことだけをもって害獣扱いしたり、養蚕農家の衰退は時の流れであったのにクワの葉を食べるカモシカの害を殊更大きく取り上げたりするといった行政の不勉強さを著者は指摘する。 ツキノワグマが市街地に出没したり、シカやサルやイノシシによる害が大きく取り上げられている昨今、殺傷してしまえという声が大きくならないことを願う。 ジュゴンやヤンバルクイナの棲み処を軍事基地にするなど言うに及ばず、野生動物との共存を図る事が人間として大切だ。 著者がニホンカモシカの姿に魅せられたように、人間には誰でも丘の動物と共に暮らす本能が備わっているのだと思う。種を超えて群れをつくる動物たちのように、食する時も含めて殺生する気持ちを諫める心が人間には備わっている。 殺伐とした世の中に温かみを醸し出すものが動物との関係だ。 ボクはそんな心を子供たちに伝えたくてボランティアで動物のスポットガイドをやっている。著者のような研究者によって野生動物のことが更に解明されれば人間と動物との持続可能な世界が実現する。 動物たちの命の大切さを知る事が人種差別や憎しみの連鎖を絶って人間同士が争わない世界を作ると思っている。
by willfiji
| 2016-11-02 09:56
| 読書
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