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空のように、海のように♪


パピヨンパパの思うこと
by willfiji
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生きている兵隊

生きている兵隊」(著・石川達三)。
昭和12年12月南京に中央公論から派遣された著者が見たものは、ゴロゴロと死体が広がる死の街の姿だった。南京を日本軍がその10日程前に攻略した。

兵隊たちを取材してただちにこの小説を書いた。中央公論は掲載するために伏字を使い13年3月に発表したが直に発売中止となり石川は起訴され厳罰となる。

この本は終戦を待って伏せ字になった箇所が傍線をつけられ改めて発刊された。
生きている兵隊_a0199552_1214337.jpg


伏せ字の箇所が生々しい。

学生時代書写の本を読みふけった記憶がある。当時の人々の暮らしを知りたかったからだ。その中でも著者の「蒼氓」や「傷だらけの山河」には今より格段に純粋な?心に強く響いた。
その後読んだ半藤一利氏の生涯をかけた力作の「昭和史」・「昭和史・戦後編」が最も正しく昭和の史実を伝えていると考えられたのは石川達三を読んでいたからだと思う。

本の解説をその半藤氏が担っている。
多くの出版社や新聞社の派遣記者は軍主導の言論指導のもと戦時協力に一挙に変容した。
そんな中、「毎日読む新聞が画一的なのに腹をたて」著者は現地に向かう。
「現地調達という名の略奪」。「若い中国女性を裸にして殺す兵士」。「逃げる中国人の頭をシャベルで割って武勲を誇る従軍僧」。残忍さが日常と化した「皇軍」の実体が書かれる

半藤氏は更に、30万人というのは虚構にしても命を奪った南京虐殺の事実を知らされたからこのむごい光景の一つ一つが胸にしみた。あの戦時下の冷酷無残な時代によくぞまた勇気を鼓して書いたものよ、と記す。

この本は反戦でも反軍でもない。戦争に行った人達のそのままを日本人に知らせたかったものだ。
著者は公判で自分の意見を述べる。「国民は出生兵士を神様のように思い、支那民衆もこれに協力しているように考えているが戦争とはそんなものではない。真に国民にこの非常時を認識せしめこの時局に対して確固たる態度を採らしむため書いた.

ボクが今心配なのは戦時中、軍やジャーナリストが情宣した「アジア人解放のために日本が闘ったという事が正論のように声高に言う人達がでてきたことだ。

ナショナリズムは愛国という勇ましさで気持ちを高揚させる。アジテーションに感化される人たちも少なくない

確かに良識ある日本人の多くが現地の人に対して支配者であっても徳を持って接していた事は事実だ。ボクが出会った韓国や台湾や中国や東アジアや南の島国の人達はそれを語ってくれた。
ひとりひとりがいい人であってもなぜ国になると違うのだろうか?ナショナリズムに煽られるのだろうか?

反日がある。それに対して反韓、反中国で応戦する。アジアの人たちを解放するためだと戦争を美化する人達が支那と呼び韓国、朝鮮の人達をヘイトする。
ナショナリズムは郷土愛ではない、正しく歴史を認識して欲しいと思う。そのことを知って未来を創ることはいつまでも戦争の重荷を背負うことではない。
学生時代に培われた思想は今でもボクの軸足になっている


by willfiji | 2015-08-18 12:08 | 読書 | Comments(0)
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