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パピヨンパパの思うこと
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「ながい坂・上・下」(読書no.277)

「ながい坂・上・下」 (著・山本周五郎)


1000
ページに及ぶ長編である、この本も3度目になる、20代、40代の時に満員の通勤電車の中で読んでいた。
ボクの働き方に大きな影響を与えた本である。

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リタイアした今読み直しているのは世の中が目先のことに囚われて普遍的なものから遠ざかっているように感じたからだ。山本周五郎の世界が古き良き時代を映し出したものだと感じたからだ。

この物語は主人公三浦主水正の
8歳から38歳までの物語である。

簡単に言えば出世物語だが、通勤電車で読むボクに一筋の長い道を教えたものであった。


平侍の子として生まれた主水正が城代家老まで上り詰める、次代家老に主水正が請うたのは
3代続く城代家老職を引き継ぐことが運命づけられていた滝沢兵部その人だった。


主水正が
8歳の時、父親に連れられて魚釣りに行った、いつも通る橋が無くなり、侍にここは私有地通ってはならぬと命令され父親は平身低頭して従った。その父親の姿が主水正を変えていった。自分の父親ではないと子が父を蔑み母をも遠ざけた。いつか見返すという執念によって上級武士の通う学舎での学びを得ることになる。

主水正は文武に優れ若い藩主飛騨守に見いだされ特別扱いされるようになった


一方、滝沢兵部の道は平坦だった、4代目の家老になるのが当然とされた、背丈も高く兵部も文武両道に秀でていた。親の定めた道を歩めばよかった。主水正の自ら求めなければならない境遇との対比がある時交わり地位が攻守交替する。兵部は道を外れ酒の日々を送り、親も見放した。


主水正にも紆余曲折があった、まっすぐな彼の気性は清濁併せ持つ藩の大勢から外された。若き藩主飛騨の守もそんな重臣たちから疎まれ、世継ぎ問題に絡んだお家騒動になっていく、主水正のまっすぐな道に暗雲がたちこめる


多くの者が強きになびく、正義を貫くことの難しさを主水正は身を持って体験する。

幽閉された中で飛騨の守は時を待っていた、主水正も待つことを知る、人生には長い坂があるのだ。兵部も酒におぼれる中で悩みぬいている自分に気が付く。


主水正も兵部も山小屋にこもって考え抜く時を持つ。主水正は兵部のその姿を知って長い坂を一緒に歩む友となると確信した。


ボクは長い坂を読むたびに王道を歩んで行こうと心した、強い者になびくことなく覇道に惑わされることのない自分の道だ、時に障害物もあって回り道ともなった。損得勘定からすれば利にはならない道だったかもしれないが歩めたことに感謝している。


若い日々は正論を振りかざしすぎて非寛容さが人を遠ざけたことも多かったと反省もあるが弱いものいじめや権力者の横暴を許さないという考えに変わりはない。


安倍政権に見られる柳瀬氏や佐川氏、国民の多くが嘘つきだと思っている安倍三選を支持する7割以上の自民議員の人たち、差別発言を繰り返す杉田水脈氏をはじめとする国民主権を国家主権に逆戻りさせる皇国主観に毒されているひとたち、物事の本質を見ずひたすら安倍政権の全てに追従するネトウヨの面々。


人生は貴重な長い坂である。誰もが王道を歩む権利がある。

ストイックに正義をかざす必要もないが強い者や長いものにまかれて生きていてもそれは恐怖から逃れている虚しいことだと知って欲しいと思う。


主水正38歳で小説は終わる、登城する彼の目の前にながい坂がある、緩やかに曲がり先は見えていない。


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# by willfiji | 2018-08-03 12:11 | 読書 | Comments(0)

「さぶ」(読書no.276)

「さぶ」 (著・山本周五郎)

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一生の中で読み直したいのが山本周五郎の本だ。著者は英雄を主人公にしない、司馬遼太郎と対比されるゆえんだが、ボクにはこの人の本が心に響く。


主人公「さぶ」と「英二」は表具店の小僧として職人の道を歩む、二人の友情の姿が江戸の街を背景に描かれる。


性格も体型も違う二人が一人前の職人になる中でもまれ、荒波の中で浮沈し、その境遇に耐えながらも生きて行く姿に自分の姿を投影して時には「さぶ」時には「英二」になってこの長編を読み進む


「英二」は男前で頭もよく頑丈な体を持ち、仕事の覚えも早い、言もたつが口数が多いわけではない。「さぶ」は人がいい、体は弱で鈍なところがある。それを見抜いた店主は「英二」には表具師として一本立ちにするにふさわしい色んな仕事を覚えさせたが「さぶ」には糊づくりに精を出させた。表具師にとっていい糊は仕事を左右する大切なもの、「さぶ」は糊づくりで一人前の職人になっていった。


「英二」の仕事は評判がよく定期的な模様替えに大店から呼ばれることも多かった、その中に綿文と言う商家があった、毎年のように「英二」は綿文の仕事を受け負った。「英二」が遊び相手になってあげた綿文の娘たちも成長し娘婿の話も出てきた。

「英二」には綿文に仲働きにきていた「すえ」に惹かれていた

ある日綿文から「英二」の出入り禁止が申し渡される。大事な金襴の切が無くなり「英二」の道具箱から見つかったのだ。

「英二」には身の覚えのないこと、綿文の主人に会って話せばわかると出かけるが会うことを拒まれ、綿文の雇った火消し人足
3人に店に因縁をつけたと痛めつけられ、挙句は罪人として裁かれる身になる。

「英二」は何もかも信じられなくなり寡黙を通す、この恨みは晴らすことが「英二」の執念となる。「英二」は人足寄せ場に収容される。寄せ場は牢舎ではない。無頼、無宿の罪人とはみなされない者が監視下におかれる収容所で労役には賃金が与えられ、認められれば外出もできる、幕府の粋な計らいの場であった。


「さぶ」が「英二」を見つけ、差し入れを持ってくるが「英二」は受け取ろうとしない。「すえ」も「英二」に会いにくる、「すえ」も「英二」の事を思っていたと話すが「英二」はもはや昔の自分ではないと「すえ」をもこばむ。


寄せ場で「英二」は次第に人望を集める、「英二」も寄せ場の色んな人との交流から、自分の境遇に比べもっと理不尽な仕打ちを受けそれでも耐えている人たちを知る、世間ではうとまれた寄せ場の人たちの人間味に触れて綿文へのうらみも次第に薄れていく。「さぶ」や「すえ」の変わらぬ「英二」への献身を「英二」は受け入れるようになっていく

「英二」の心の変化を著者の温かい文章が読者を包んでいく。

許されることと許しがたいことの違いを自分自身から離れて考えてはどうかと「英二」は考えるようになる。

他人の痛みは
3
年でも我慢するが自分の痛みは我慢できないと著者は記す。どんなに賢くても自分の背中をみることはできないとも綴る、深い意味がそこにある。

若いころこの本を読んで心に留めたのに、いつの日か忘れていた自分がいる。山本周五郎を読み直す「わけ」を思い知る。周五郎もう少し読むことにする


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# by willfiji | 2018-07-19 18:07 | 読書 | Comments(0)

「見残しの塔」‣「禊の塔」(読書no.274)-(読書no.275)

「見残しの塔」‣「禊の塔」 (著-久木綾子) 

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「見残しの塔」は周防と言われた山口県の、「禊の塔」は山形県出羽三山羽黒山の、今に残る五重塔を題材にした職人たちの物語。この「見残しの塔」で著者は89歳でデビューした


専業主婦だったがご主人が亡くなってこの書を著した、驚愕の小説だ。年老いても好奇心から得る著者の造けいの深さに敬意を感じながら読み進んだ、物語以上に著者の思いが心に響く。


「見残しの塔」は九州日向の山村から宮大工の修行の旅に出た若者と今の富山県若狭から故あって逃避した姉妹が周防に建立される五重塔を通して出会い、それぞれの縁を描いていく


姉妹は新田源氏の血を継ぐ者で若者は平家落ち武者の子孫あった。室町足利幕府の中にあって九州北部から中国西部に勢力があった大内氏が建立の主であった。


「禊の塔」は偶然にも昨年の秋同期旅行で訪れた山形の地、羽黒山に行き五重塔を前に山岳信仰の姿を目の当たりにした、その五重塔の物語だった。事前に読んでおけばと悔やみはしたが、茅葺の屋根が再び画像となって浮かび、思い出がより彩られた。


89
歳の女性が綴ると若者の恋愛は純愛になる。著者は二つの小説中に複数の男女を登場させる。男は仕事に生きがいをみつけ、青春の中で幼馴染の女性に惹かれながら自分の道を進んでいく、女性の方が早生で男たちを悩ます。

著者はきっと自分ができなかった若い日の生き方をこの女性たちに託したのだろう。老齢になっての小説がより若々しいのはそのせいかもしれない。


著者は新田源氏の血を継ぐ人である。時代が流転して人が消えてもその姿を残す美しい塔を「み残しの塔」と名付けた。人生は「美残しも」「見残し」もある。


その姿を見た人間には「美残し」だが巡り合えなかった者には、この世に思いを残す「見残し」だ。


源氏と平家の争い、室町幕府、戦国時代を経て江戸幕府、近代国家になり世界大戦があって今に続く、神仏は時の権力によって様々な立場を取る。歴史を捻じ曲げれば日本の美しい神社が汚される。

知的好奇心を満たす書に出会えば日本各地の寺院仏閣をめぐった時、宮大工の匠の技に建物に込めた日本文化の本流を組み取ることができる。

若い時に報道の仕事をして結婚後は専業主婦、夫に先立たれてから小説家、その小説に著者が知的に生きてきた証がある。人生とはこうありたいものだ。
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# by willfiji | 2018-07-07 16:57 | 読書 | Comments(0)

「ブラックボックス」(読書no.273)

ブラックボックス」 (著・伊藤詩織)

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BBCやニューヨークタイムス等世界のニュースでは今も取り上げられているが日本のマスコミがあまり報じなかったために一般の人に知られていない事件がある。


被害者が姓名を明らかにしてまで世間に訴えたかったものは何か、この本は国家権力の横暴と国民に根付く人権に対する風潮に身を挺して訴える。


安倍政権になって不思議なほど政権擁護のコメンテーターが目立つようになった。スシローと揶揄される田崎史郎氏と共に少し前までは山口敬之氏というチョビ髭の人がその役を担った。この人が現れたのは「総理」という本が書店に並んだ頃だった。


田崎氏と同じように山口氏も安倍首相の広報係のように首相を擁護した。ジャーナリストの使命より首相の側近になる事で得る利益に目がくらんだ姿を画面に登場させていた。


突然姿を消した訳は週刊新潮のレイプ事件の記事にあった。
SNSで拡散されたが一部を除いてマスコミは大きく扱わなかった。


ほどなく記事の被害者「詩織」さんが記者会見をした。

ボクはこんな酷い話はないと政権の振舞いに憤りを覚えた。

山口氏は必ず裁かれ、森加計問題等と共にこの問題も加わって、安倍政権は終わると思った。国民を騙し続けることはできないし、安倍政権ほどの横暴を日本の良識が許すはずはないと思っていた。が政権は居直ったままで無関心層の増殖を待っている状況だ。


ボクが許せない点は大きく
3つある1つは詩織さんが顔出して訴えてから、ネトウヨや強固な政権支持者から詩織さんに対する非難中傷が始まったこと。


ボクが特にショックだったのは
facebookで友達登録している人までもハニートラップとしたネトウヨ記事をアップして詩織さんを批判していたことだ。


在日だという記事やキャバクラ嬢というものまであった。詩織さんは顔を出せばセカンドレイプの波が押し寄せるとはわかってはいたがこれほどまでとは思わなかった、身の危険すら感じたと記している。

被害者を叩くのがネトウヨの常道、日本の民主主義が壊れていく姿でもある。

2つ目は詩織さんは山口氏がアメリカからの帰国と同時に逮捕されると聞き、仕事先のヨーロッパから帰国していた。あろうことか逮捕状が用意され空港で逮捕寸前に取りやめになった。

その時の管官房長官秘書官の警視庁刑事部長の中村格氏の命令だった。ドラマのような前代未聞の出来事だ。中村氏も止めたことは認めているがその理由を明らかにしていない。逮捕状が出るということは起訴できると裁判所が認めたもの、現場の刑事は逮捕に自信をもっていた。

山口氏がもし逮捕されたら安倍政権には大きな痛手となる。書籍「総理」出版直前、出版中止になるところだった。この横暴を許してはいけない。


3つめは書く事もためらわれる行為のあり方だ。就職の世話をするということで寿司屋に行き、おそらくトイレに行った隙に薬を入れられたのだろう、詩織さんは意識不明となって気が付いた時には裸でベットの中にいた。

お酒に強い詩織さんはそれほどまで泥酔したことはないという。ボクも酒に強いのでよくわかる。どんなに飲んでもそこまでにはならない。

山口氏は詩織さんへの薬投与を認めてはいないが詩織さんが意識不明となった事と性行為は認めている。ボクが許せないは、意識のない女性に乱暴を働くという行為だ。


有名人のゴシップが世間を賑わすがお互いの思いがあるならばそれはプライベートなこと、人それぞれに事情があると思う、意識のない状態の人に対しての行為は明らかに犯罪ではないのk


検察審査会でも山口氏の起訴は却下された。
2人だけの密室の出来事、証拠不十分というものだ。
下着に遺された
DNA。タクシー運転手の詩織さんは意識がなかったという証言.山口氏が詩織さんを引きずるホテル廊下の動画。詩織さんが集めたそれらの根拠が選ばれた審査員にどこまで明示したのか検察は明らかにしていない。


詩織さんは被害に遭った人が逆に誹謗される今の状況を少しでも変えたいと世界を舞台にジャーナリストの道を突き進んでいる。

日本の政治がここまで質を落とし先進国の中でも最低の民主主義度の国家になったことを我々国民は恥ずべきことと受け止めなければならない。


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# by willfiji | 2018-06-29 13:47 | 読書 | Comments(0)

「リバース」 (読書no.272)

「リバース」 (著・相場英雄)
 

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東日本大震災後、著者の「共振」と共にこの本も震災のその後をジャーナリスティックに描く力作だ。


震災をより深刻にしたのは原発事故。
2018年の発表を見ても6万人の人たちがまだ避難している状況だ。被災した多くの人たちは一か所に留まらず、住居を転々とせざるを得ない状況に追い込まれている。

故郷の地が汚染され除染作業も行われているが元の姿に戻る道筋は見えていない。仮設住宅や見知らぬ土地での暮らしの中でストレスも多く、自殺する人、寿命を全うすることなく死期を早めた人たちが沢山いる。


原発事故は人災であった。


小説は東電の被災者対応社員が殺害された背景を廃炉ビジネスという巨額な資金を狙う大資本と被災者が補償を得るにも複雑な手続きを経なければならない政治の冷たい姿勢を比較しながら復興の名を借りた悪の存在を描く。


ボクが被災地に行ったのは震災後
3年経った時だった。石巻日和見山から見る風景はその時でも津波の猛威を想像させた。

タクシーの運転手さんが控えめに教えてくれたことに考えさせられた。補償費で一番潤っているのはパチンコ店という話だった。

通常10時開店だが被災地では7時開店ということ。


そんな現実があるかもしれないがその事を理由に補償を打ち切ってはならないと思った。

生活保護を不当請求する人がいるからといって困窮する受給者に支払われないようなことがあってはならないのに政治の対応は冷たい面がある。

弱者に対して辛らつな言葉を声高に叫ぶ与党国会議員が存在感を増す。慰安婦や南京事件を細小な数字の差異を示して歴史を捻じ曲げて語る人でもある


利益第一主義は平和や人権といった人類の英知を理想主義と蔑む。


平和に向かう努力をしないで軍事力強化を図る背景には軍事産業によって潤う人たちのためにあるのであってそこに正義は存在しない。


廃炉ビジネスも原発廃止を目標に置くなら理解できるが再稼働と同時推進の状況を見れば利益優先主義であることは否めない。


小説の東電の社員は被災者から罵倒を浴びながら親身になって住居や補償の提供に奔走する中、廃炉ビジネスの不正を知ったが告発を前に命を絶たれた。


その社員ほどにはなれなくても自分のできる範囲で良心に従って生き抜くことはできるはずだ。社会とはそんなものだと不正に目を閉ざし推進役となってはったった一度の人生を虚しくしてしまう。


今カジノが国民の
7割の反対を押し切って解禁されようとしている。これこそ拝金主義、利益第一主義の典型だ。賭博で国民はどんな豊かさを手に入れることができるのか


カジノの地に横浜市が名乗りをあげで京急が参加準備をしているという。

京急の社員の気持ちになると心が重い。

日本の首相がフィロソフィーを欠いている今こそ企業家の知性が問われる時ではないだろうか。


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# by willfiji | 2018-06-23 18:09 | 読書 | Comments(0)