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空のように、海のように♪


パピヨンパパの思うこと
by willfiji
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恋しぐれ

葉室麟の文章は穏やかでしっとりとした味わいを持つ。
優しい心を持った主人公を登場させるから尚更だ。

この本「恋しぐれ」の主人公は与謝野蕪村。晩年の芸奴との恋を背景に取り巻く人達の様々な愛の物語を人の心に宿る優しさで描いていく。
恋しぐれ_a0199552_11233742.jpg

心のまま生きて行く事の直さと現実という真の姿の狭間を蕪村の俳句が埋めていく。
蕪村の友人である丸山応挙の想いがこの小説の価値を高める。
応挙は物そのものを描いてそれまでとは違った画風を確立した。

想いを寄せる女性を手元に置きたいと願う気持ちが誠の気持ちなのか?それとも邪心なのか?
結論を出さず無理をせず流れに任せその愛を成就させる事はなかった。

蕪村は心を絶とうとするが諦める事ができない。
富豪の弟子が身請けして囲うことになる。だが老いが迫り病床に伏せる。芸奴も心を寄せているから物語が悲しくなる。

「白梅にあくる夜ばかりとなりにけり」。蕪村の辞世の句だ。

白梅の咲く中に蕪村と芸奴が友にいるのだろう、
そんなエピローグがイメージされる風景画のような小説だ。


# by willfiji | 2014-04-25 11:30 | 読書 | Comments(0)

おまえさん

「お前さん上・下」(著・宮部みゆき)は落語の小話のような江戸捕物小説といったものだが、上下合わせて1000ページに及ぶ長編だ。

おまえさん_a0199552_18214025.jpg


物語は食い倒れでもしかねない男が一刀のもとに殺された事件から始まる。
しばらく経っくすり問屋の主人が殺され、その切り口から同一犯のものと判断された。
同心の元に今度殺されるのは自分だと申し出た老舗の旦那が現われる。もう20年も前、3人で人を殺めたと言う。

しかし次に殺されたのは3人には何の関係もない夜鷹だった?。
事件解決のためにこの捕物主人公達が江戸の町を走りまわる。
宮部みゆきの江戸言葉が江戸庶民の暮らしぶりを語る。
武士、商人、親分、子分、ご隠居さん、奉公人、女中、
奥方、女将さん、遊人。登場人物が絡みながら事件が解決していく。

人は罪を償うために善を行う事がある。その善は善であるのか?
騙されても幸せなら騙されていると知らせない方がいいのか?

簡単でも解答のない問題を江戸弁が語り、事件は解決しても問題は残して収まる。
江戸の暮らしはつべこべ言わずおてんとうさまに従って生きていくことだ。
そこに宮部みゆきがなんでもないテーマを長編にした訳があると納得する。


# by willfiji | 2014-04-20 18:25 | 読書 | Comments(0)

夜明けの街で

東野圭吾の新境地を開いた「夜明けの街で」は評論通りの特異な小説だ。よくある男女の物語を超えて、著者ならでは文才が丁寧に湧き出た作品だった。
夜明けの街で_a0199552_12155574.jpg


建設会社に勤める渡部は幸せな家庭を築いていた。
派遣社員として入社した秋葉とまさか恋に落ちる等夢にも思わなかった。が、次第に2人の関係が深くなる。彼女が抱える複雑な事情を知る。

それは父親の愛人が殺される事件があって、秋葉がその容疑者とされている。そしてまもなく事件は時効を迎えようとしていた

渡辺は家族を捨てる決心をする。秋葉は時効の日まで行動は起こさないで欲しいと言う。秋葉に警察の手が伸びる。いよいよ時効の日、秋葉が真相を語る。その真実とその後の渡部の行動は?

真実の愛とは何か?愛し合った者同志が結ばれる結婚であっても失っていくものがある。

東野の新境地は多くの文学が挑むこの永遠のテーマに彼の才能をぶつけたものであることは確かだ。


# by willfiji | 2014-04-05 12:21 | 読書 | Comments(0)

ミレニアム1・ドラゴンタトゥーの女(上・下)

ミレニアム1・ドラゴンタトゥーの女(上・下)はスティーグラーソン著の映画化もされたスウェーデンのミステリー小説だ。
海外小説から遠ざかっていた僕を引き寄せたこれも友人Fの推薦図書だ。
海外小説は登場人物を把握するのに時間がかかる、
何度も読み返しをしながらこの長編に挑んだ。
ちなみに主人公の名前はミカエル・ブルムクヴィスト。
ミレニアム1・ドラゴンタトゥーの女(上・下)_a0199552_18334881.jpg


海外小説の魅力はその国ならではの歴史背景が組み込まれていることだ。
社会保障の進んだ国、北欧で生まれたミステリーは残虐な場面もあるが、狩猟民族だと割り切って読み進んだ。

主人公は正義感溢れる経済誌のジャーナリスト。
財界大物の不正を暴くが陥れられて名誉毀損で有罪となる。
その大物に対抗する有力者が彼に手を差し伸べる。
彼は30年前に失踪した有力者の姪の失踪事件を調べる事になる。

そのパートナーが華奢な体に刺青を入れたミステリアスなドラゴンタトゥーの女だ。主人公は40代その女は鼻にピアスの見た目不良少女としか思えないが23歳。
コンピューターにやたら詳しく次々に謎を解いていく。もちろん主人公との関係も深まっていく。

ユダヤ人に対する歴史的偏見や魔女裁判に見られる旧約聖書の狂信的な解釈。
ジャーナリストであった作者は現代社会にいまだに影響を色濃く与える西洋社会に内在する病理を現実に晒していく文脈でストーリーを組み立てていく。

正に脂ぎったミステリーだが旨味成分をたっぷり味わう事ができた小説だ。



# by willfiji | 2014-03-29 18:41 | 読書 | Comments(0)

コリーニ事件

同期の友人には読書家がHの他にもう一人いる。Fが推薦する本に洋書が何冊かあった。
コリーニ事件(著・シーラッハ)、ドイツが生んだ世界的ベストセラーだ。

昨日のニュースにサッカーの浦和レッズのサポーターが「ジャやパニーズオンリー」と書いた横断幕を掲示したことにチェアマンが無観客試合の判断を下したと報じられたものがあった。

正しい処分だと思う。日本の若者の一部であってもこのような動きは首相の言動に影響されている部分が少なからずあると思う。

 
コリーニ事件_a0199552_15165346.jpg


コリーニ事件はナチスドイツの責任を今のドイツ人に問うという日本人にとっても心したい小説だ。

事業で成功を収めた大富豪が惨殺される、その殺人犯の国選弁護人に選ばれたのは富豪の孫の親友で富豪にも可愛がられた人物だ。
犯人は黙して動機を語らないが、情熱あるこの弁護人は知りたくなかった過去を調べ上げてしまう。

富豪はかつてドイツ軍の司令官であり、犯人の父親は彼の命令のもと収監され目隠しもされず銃殺され、しかも彼の姉は父を逮捕したこの隊の兵士によって強姦され家ごと焼き払われた酷い過去があった。

戦争責任は第三帝国ナチスの指導者に限定され、実際に手を下した命令者の罪は戦後いつの間にか時効となる法律が制定されていたことを弁護士は知る。

罪は裁かれたのか?ドイツ人が背負っていかなければならないものがあるのではないか?富豪を敬愛していた弁護士は悩みながらまずは目をあけて真実を知って生きていくことではないかと弁護人をやめてと訴える親友の姉に語り、姉もまた涙して真実を知ろうとする。
日本帝国も同様の罪を隣国に犯している。何十万では無いにしても南京では虐殺があり、

強制か軍が関与したか置いても慰安婦は存在し軍人が施設を利用した。
戦争被害者は何百万人にも達している。発令した人がいなければ戦争は起こらなかった事も事実だ。
その大罪は法によって決まり、戦犯を日本は認め世界もそれ以上の罪人を作らない約束をした。
法的には決着がついたけれど、心に宿るその時の光景を人は背負って生きていく。
国のために潔く戦場に赴いた人に手を合わせる気持ちはどんな人にもある。戦犯だって人の子、死んでしまえば神になるという教えは美しい。
それでもである、戦争をしないという人類の課題は隣国、隣人と仲良くするという最低限ことからはじまる。

安倍首相がこの本を読んだらどんな感想を持つのだろうか?
友人が推薦するだけの価値がある一冊だった。


# by willfiji | 2014-03-14 15:27 | 読書 | Comments(0)