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パピヨンパパの思うこと
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いま日本を考えるということ

いま日本を考えるということ」(山本理顕・大澤真幸・木村草太)

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集団的自衛権容認の法案に対して多数の憲法学者が違憲との立場を表明した。

木村草太はその中の若い憲法学者だ。最近マスコミにもてはやされるのは、政府の意向に沿ったコメントを発信する人たちだが、木村氏の発言は論理的で歯切れがいい。

彼は安倍政権の問題法案に対してその違法性を語るが反体制の人ではない。


山本理顕は建築家で政治的立場にはない。彼の主張は彼の建築に対しての価値観を示す、
仕事をする意味を考えさせてくれる。住宅構造が社会を変化させてきたとし、作り出される社会を考える。ギリシャアのポリスの住居から現代日本の住宅公団が作った住居まで、個人と家族と公がどうかかわりあったか?

地域社会の崩壊がなぜ起こっているのかを住空間を通して解析し彼が考えるこれからの道を示唆する。


大澤真幸は気鋭の社会学者、内向きになる世界やナショナリズムの台頭の背景を語る。


何故社会がこうなったのか?ボクが日ごろ考えていることに一つの答えをだしてくれる。


人間は夢から逃げてより浅い現実の方へ覚醒し妥協した」というものだ。


この本のテーマである「何故安倍政権は支持されているのか?」という疑問に答える。

善をおこなうこともなくカリスマ性があるといえない人がなぜ支持率が高いのか?

カジノや共謀罪や年金法案に対して多数の人が納得していないし反対しているのに政権を支持する人が多いという不思議な現象がある。そんな日本人たちに再考を促す。


面白い例をあげる。憲法
9条に対して敗戦の一種の懲罰と受けているというものだ。

戦争放棄は誰が考えても理想の社会だが懲罰的にそれを受けるとは、髪を染めてはならないとかスカートの丈が決められ、喫茶店に入ることを禁じている校則のように思うことだ。
校則を破りたいと思ったり破った人多いと思う。ボクも校則はうっとおしいと思っていた。

平和憲法を守ることはうっとおしいと思うことが改憲で、そこが右翼の窓口だという。

日本は中国脅威を打ち出して軍事費を増やしているが中国とは少し前までは仲がよかった、ボクの学生時代は嫌いという人は5%、今は嫌中が過半を占める。

なぜか?

それは完全に差があった友達が自分と同じかある部分において勝ってきたからだ。

日本人が余裕と自信を失い嫌中になったのだ。

友だちならそんなことで嫉妬するのはいやなやつだが国のトップがその傾向を強めればなびく人は多い。ちょい悪は正論を吐く人より人気があるのだ。


それでいいのだろうか?そうならないための教育が必要だ。

左翼やリベラルは悪いくせがある。正論を突き詰めるために許容範囲が狭めてしまう。結局割れて小さくなる。


一方、自公的なるもののしたたかさはいつも多数に寄り添うことにある。いい加減だから自分のためになるとしたら誰とでも手を組む。リアリスト集団だ、ボクは伝統を守る保守と言って欲しくはない。


このいいかげんさを著者はアイロニカルと表現する。「なんちゃって」という感覚だ

このアイロニカルがトランプ現象を生んだ、阿部政権の支持率にもつながる。


戦後すぐに出来た日本国憲法や国際連合は直後の回心の中から生まれた。それが維持できたら人類は永久平和を手に入れることができた。

回心の心は次第に消えていく「なかったことにしよう」というものだ。

歴史は真実を語っている、回心を取り戻そうという趣旨がこの本にはみなぎっている。


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by willfiji | 2017-01-31 11:17 | 読書 | Comments(0)

南朝研究の最前線.もうひとりの天皇

南朝研究の最前線」(編・呉座勇一)
もうひとりの天皇」(著・小野寺直)

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今上天皇の生前退位の問題が浮上してから、天皇について考える中、もう一度確かめたかったのは南北朝のこと。


今上天皇は北朝の流れをくむ、鎌倉幕府を滅ぼした後醍醐天皇は南朝の人、日本は南朝と北朝の天皇が交代で皇位を継いできた。


天皇は神様の子孫だと今では誰も信じないけれど、維新政府ができてから天皇は神格化され、あら人神のもとでは「カミカゼ」が吹くと無謀な戦争に突入した歴史がある


本の一冊は研究者の書で客観的な史実に基づいたもので、もう一冊は南朝天皇の子孫という人の本だ。

その中で注目されるのは桂内閣によって南朝が正統な天皇であるとされて、明治天皇もそれを認めたというところだ。


今上天皇の生前退位について安倍政権は判断を有識者に委ねた。人選が偏っているのはこの政権の常とう手段、生前退位はこの天皇に限るという特別法で扱うように持っていった。

今上天皇の意向は皇室典範を変えて欲しいというものだったが、それは無視されたようだ。安倍首相の仲間は神道国家観を持つが今上天皇との親和性がない。それはオバマ元大統領ややメルケル首相が安倍首相と親和性に乏しいのと同じ理由による。いわゆる理想の欠如である。

今上天皇は日本が民主国家になるように育てられた、平和についての造けいが深い。ボクは天皇に対しては否定的だったが、今上天皇の行動を長年見る中で今上天皇を敬愛するようになった。


改憲をめざす安倍政権にとって、平和憲法を擁護する今上天皇は都合が悪いのだ。それはちょうど南朝を正統と認めながら立憲君主として北朝の天皇を政体天皇として祀り上げた明治政府の立場と同じだ


南北朝の歴史を読むと政権と天皇の関係がよくわかる。今上天皇は権力に利用されないように穏やかだが強力に国民に訴えている。


天皇が訴えていることと政権が出した結論に相違があることを国民の多くが知ったと思う。天皇は決して神武から続く人ではないが日本の心をつないできた何かがある。

昭和天皇は誤った道を進んだが今上天皇はそうならない道を歩んでいる。南北朝の時代から天皇にも様々な人がいる。

盲目的に天皇を敬うのではなく敬うに足る人かどうかを主権者である国民が見極めていくことが大切だ。


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by willfiji | 2017-01-23 18:07 | 読書 | Comments(0)

戦争中の暮らしの記録

「戦争中の暮らしの記録」(暮らしの手帳編)


暮らしの手帳社の
Twitterに掲載された。


『連続テレビ小説「
とと姉ちゃん」、ありがとうございました、ドラマを通して、
書籍「戦争中の暮らしの記録」に光があたり、多くの方が手にとって下さったこと、心より感謝申し上げます。映画「この世界の片隅に」へ受け継がれる思いに、希望を託して~』


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テレビの中で、戦争に巻き込まれていく当時の編集者の苦悩と戦後自ら戦争の事実をライフワークと課した編集長花森安治氏の姿が映し出され、それが「この世界の片隅に」に強く繋がっていることに感銘を受けたのはボクだけではないだろう。


この書籍はボクが高校3年の時に発行されている。

我が家でも購読していた「暮らしの手帳」。読んでいく中でこの本を読んだことがあると定かではない記憶が蘇ってきた気がした。

戦後23年経った時だ。戦争は戦争に行った兵隊だけが体験したものではない。


この記録にも書かれている東京大空襲では死者
89千人負傷者11万人とその数は広島、長崎を上回る。毎晩続く空襲から狭い防空壕に身を潜める。その防空壕も爆撃され死体の中を這い出して避難する、焼夷弾によって火の手に囲まれて逃げ惑うなどが決して上手くはない文章で綴られる、

切羽詰まった中で行われたできごとの悲惨さをも伝える。集団疎開した子供に親が送ったやっと手に入れたわずかな食料を横領する教師、すこしでも足手まといになる子供を容赦なく殴り続ける校長、女一人で子供を抱え実兄を頼って田舎に疎開するが追い出される姿など、戦争そのものが浮かびあがる。


ボクが今回手にしたのは再販版で、戦争体験のないボクの世代の感想文も載る。

なぜ国民は戦争をとめなかったのか?なぜ日本は今また戦争の道を進もうとするのか?


その時の問いをボクも思い出す。ベトナム戦争、学生運動の真っ只中だった,日本は自衛隊こそ派遣しなかったが、親米を貫いた。


ボクらは戦争を知らない子供たちとして反戦運動に加わった、戦争を知る人たちが閉ざしていた口を開きだしたのもこの頃だ。戦争を知らないボクらの問に答え出したのだ。


戦争反対なんてとても言えない、最初は正義のための戦争だと思っていたという、正直な人たちの話だ。この暮らしの手帳を読んでも、そんな一般の人の歴史がよくわかるのだ。


水木しげるの「体験漫画」も「この世界の片隅に」の主人公すずの言葉も戦争で何が起こったのかということがその後歴史を捻じ曲げようとする人たちがどんな手段に訴えても消せない事実を語っているのだ。

ボクはきっとこの本を読んだから全共闘の片隅にいたけど暴力革命には走らないべ平連シンパだったのだろうと思う。


とと姉ちゃんによってこの本が再び注目されていたのは、世の中が戦争の方向に歩み出しているからだ。
例えば日本人として慰安婦少女像は屈辱であってなぜあんな事をするのだろうとあきれるばかりだが、中国や韓国の人にとっては大臣が靖国に参拝するのは許せないと思うのと同じことではないだろうか。「
10億出した」という首相発言は更に火に油を差す。


アメリカ大統領は核のボタンを押せる人、危険な人だと多くの人が感じているがアメリカ国民はトランプ氏を選んだ。

日本人もそんな人を選ばないとは限らない。


メリル・ストリープのゴールデングローブ受賞での「軽蔑は軽蔑を招きます、
暴力は暴力を呼びます」というスピーチをあの戦争を肯定する人はどんな受け止め方をするのだろうか?


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by willfiji | 2017-01-12 18:20 | 読書 | Comments(0)