空のように、海のように♪


パピヨンパパの思うこと
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<   2015年 05月 ( 3 )   > この月の画像一覧


文明開化は長崎から

文明開化は長崎から」(広瀬隆)。は歴史を語る事の重さを感じさせる本だ。
圧倒的多数の資料から導き出された史実はボクのこれまでの疑問を解くもので、衝撃すら覚える。
歴史認識に修正を加えざるを得ない書であった。
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明治維新の志士達の数多の本を読む中でこれまで主役になった人達が佐幕と勤王の立場によって評価が別れる事は認識していたが、この本はその志士たちを一刀両断に切り捨てる。

特にNHK大河ドラマの主役たちが偽装された英雄であって、思慮のない下級武士が不満のはけ口として尊王攘夷を旗印に幕府をクーデターによって倒したと断言する。

文明開化は江戸幕府が連綿と築いた、平戸や長崎の出島から発進された西洋文化を通詞や蘭癖大名たちが苦労の末に自分たちのものにしてきたことで成立したとあまり知られていない多くの知識人たちの功績を紹介する。

今世界遺産登録で話題の伊豆の国市韮山の反射炉が先進的佐賀藩と幕臣である聡明な代官、江川太郎左衛門が協力して国家存亡の危機を救うものとして失敗を重ねながら築いた事やペリー来訪と同時期にやってきたロシア船が伊豆沖地震で沈没し、伊豆戸田の研究熱心な船大工たちがその船員たちを救い、協力して洋船を造り、日本の造船技術の基礎となったことや、天然痘撲滅のために各地の蘭学医たちが種痘を試み多くの子供達を救った事や伊能忠敬の地図作成のために全国の有能な学識者達が西洋式の天文学や物理学を駆使して協力したことなどが壮大な資料を元に記述されている。

この偉人達はNHKドラマの主人公のチャンバラと兵器と覇権争いにだけに頭を奪われた維新の志士たちとは違う。
日本が中国のように植民地にならなかったのは尊王攘夷の人達の功績ではなく幕府の開国派の人達が世界情勢を適確に把握していたからだと批准条約のために44人の優秀な人達がアメリカに渡り情報を掴んだ事が大きいとオドロクベキ史実を明かす。
幕府は尊王攘夷派よりはるかに優秀で国際感覚を身につけていた人たちがいたのだ。

著者は日本がその後軍国の道を歩むことになったのはクーデターをおこした維新の志士たちの思想と同じ根があったからだという。

敗戦後草案された日本国憲法についても将軍吉宗の時代に安藤昌益という人の思想を元に鈴木安蔵と言う人が憲法草案要項をマッカーサーに諮問して出来上がったもので決して押し付けられたものではないと記している。鎖国政策を取っていた江戸時代でも近代思想は日本にももたらされ良識ある日本人の中で消化され日本国憲法の思想が生まれたと記す。

憲法議論が脚光をあびているがボクは押し付けであっても平和憲法には誇りをもっているのでどちらでもいいが、歴史が語る重要な史実だと思う。

集団的自衛権容認や憲法改正等威勢のいいのが売り物の現政権だが知識人たちはその危うさに気がついて警笛をならしている。人間のくらしが保たれるかは知識にかかってくる。

上下2巻、細かい字で二段に書かれた役900ページに及ぶこの本は多くの無名の知識人たちの偉業を書き綴っている。
著者によってこの人たちが少しでも甦ることができたとしたら読んだ人にとっても価値があるものとなる。
この本を紹介してくれた犬仲間のTさんにお礼を申し上げたい。

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by willfiji | 2015-05-31 16:36 | 読書 | Comments(0)

ぼくらはそれでも肉を食う

「ぼくらはそれでも肉を食う」(著・ハロルド ハーツォグ)
生き物を愛するなら菜食主義者になり、動物実験に反対すべきだという本を何冊か読んで、その主張にどう答えたらいいのか迷う気持ちをかかえていた。
この本は悩む心に優しい手を差し伸べた。

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人間の脳の進化は肉食の影響があるとか魚さえ食べない菜食主義者は人口の0.1%にも満たないし多くは雑食に戻る等確かな数字を根拠に動物と人間との関係を論理的にわかりやすく示す。
多くの人がデング熱の薬の開発のためには動物実験は許すが化粧品の開発には反対する。それでいいと著者は言う。

知的で比較的裕福な人が放牧された動物の肉を好んで買う傾向にあることや哺乳類である牛より鳥類である鶏を食べる方がより健全だと考える人がいるが、牛1頭で鶏の何十倍もの肉を提供できると考えると命の大切さをどう考えたらいいのか。解答にならない解答を紹介する。

動物愛護を語る集団がテロ化しているシーシェパード等のねじれた主張が多い事にも触れる。ナチスドイツは最も動物愛護に積極的でヒットラーは菜食主義者だった。

反対に対するディペートではなく動物愛護は複雑であること、いろんな見方があることを知ることができた。

今、日本の動物園水族館協会が世界の協会から除名される問題が起こっている。和歌山県太地のイルカ猟が原因で、捕られたイルカが日本ばかりではなく他国の水族館にも売られているからだ。
その数は年間170頭近くになる。昔は何万頭のものイルカが食用として捕殺されたが今は食用になるのは1800頭位だ。

太地の追い込み漁は日本固有の捕鯨文化だと言い放っていいものかは疑問が残る。
多くの野生動物はその環境を奪われていて動物園がシェルターの役割を担っているが、イルカ展示で客を呼ぶ水族館にその論理は通じるのだろうか?

イルカは知能が高くかわいいいから絵になって動物保護の象徴にもふさわしい。
ボクはかつて毎年のように南の海に行き、何回かイルカと遊んだ。そんな経験は誰でもができるわけではない。イルカを身近なものにしているのも水族館だから問題は複雑だ。

どのような展開になるのか?
賢明な鴨川シーワールドの園長さんを中心とした人達が良心的にこの問題に対応しているし日本の動物保護運動の団体も冷静な判断をして問題解決にあたっているようだからしばらく様子を見たいと思う。

この本の副題は「人と動物の奇妙な関係」とある。
動物愛護とは奇妙な関係でなりたつことは確かだ。

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by willfiji | 2015-05-12 18:52 | 読書 | Comments(0)

レッドデータの行方

 「レッドデーターの行方」 (著・ビバリーPタンスン・他)
副題に「消えゆき生物を守れるか」とあるように絶滅危惧種に対して深い洞察力を持った本だ。

生き物たちは今、加速度的に姿を消している。爆発的に増加している人類とは正反対だ。
ある種の生物が他の生物を飲み込んで行く姿は目にみえるものだが、人類が飲み込んで行く姿は抽象的でしかない。書物によってその実態を知る事になる

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この本が紹介する生き物はジャイアントパンダやホッキョクグマでといったポピュラーな動物ではなく、あまり知られていない生き物に焦点を当てている。

ハワイガラスやイギリスの美しい蝶、アリオンシジミ、やヴィクトリア湖の小魚のハブロクロミス、地中海のモンクアザラシ、タンザニアの犬、リカオン等の死滅と保護の状況をいろんな方面から調査し、それぞれに違う実態からそれぞれに違う問題点を提起し、世界中で起こっている生き物たちの絶滅の危機に警笛を鳴らす。
これからの活動によってそこに留まりさらに回復に向けての道を示すものになっている。

例を上げれば、
戦争や旱魃、伝染病によってアフリカの食糧事情はきわめて悪化している。ヴィクトリア湖はそんな地域にある世界最大の淡水湖だ。そこにはハブロクロミスという小坂が何万トンと生息していた。小さいのと骨が多いのであまり食料には適さなかった。
そこに大魚ナイルバーチが放たれた。瞬く間に大魚はその湖を占めた。大魚は小魚を食べ尽くしていった。湖はにごり、ホテイアオイが流入し水面を覆うようになり、湖水の酸素濃度が減っていった。食物連鎖の一角が崩れる事により生きていた湖が死の湖に向かって行った。そしてナイルバーチの小型化がはじまる。

リカオンはアフリカにいる普通の動物だと思っていたが、どんどん死滅していると知った。
イヌ科の動物にとって「狂犬病」は驚異だ。タンザニアのセレンゲッティと言えば有名な保護区ではあるがそこにいたリカオンのグループが次々に死滅して行った。それも狂犬病の接種をしたグループに顕著におこる。携わった科学者は接種時に麻酔と首輪をつけるという行為がストレスを呼び、死に至ると解明の道を報ずるがその言葉は抹殺されてしまう
野生動物への予防接種や管理するための首輪には多くの基金が寄せられているからだ。人の手にかからないリカオンのグループだけが生き延びている。

生き物を守るには哲学がいる。レッドリストは実態を示すがそれをどうするのかは人の知恵と力がいる。
動物達を人間の管理下に置くのか、人間と同じ世界に住む生き物だと考えるのか。大きな違いがある。死滅していく動物達は淘汰されているという考え方がある。

持続可能な世界は自然の道理を受け継ぐことによって成り立つという考え方もある。
この命題をどう捉えたらいいのだろうか?重要な人間たちの課題だ。

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by willfiji | 2015-05-02 16:25 | 読書 | Comments(0)