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パピヨンパパの思うこと
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2017年 11月 28日 ( 1 )


「蝦夷地別件・上・中・下」(読書no.239)

「蝦夷地別件・上・中・下」 (著・船戸与一)

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和人とアイヌの人たちの歴史は謎に満ちている。縄文にさかのぼればこの人たちが日本人の主流だったのかもしれない。


以前読んだ「琉球処分」と同じように日本人として知っておかなければならないアイヌの人たちの歴史の一編を史実を踏まえて著者は長編に記した


時は江戸末期、田沼意次が退いて松平定信が幕政を握る、蝦夷地にロシア艦隊が現れ、交易を要求される。北海道を日本の地にするために和人が入り込みアイヌ人の同化が始まった、もちろんアイヌの人たちの身分は和人と同等ではなかった


アイヌの人たちは独自の言葉を持ち縄文人がそうであったように農耕をしない。

狩猟民族であり当時は山と海からその糧を得ていた


山からはクマや鹿、海からは魚の他にラッコやアザラシ等が豊漁で北海道から千島、樺太までアイヌの人たちのくらしがあった


田沼時代に北海道の統治を任されていた松前藩を通してアイヌの人たちが和人に搾取される体制が出来上がった、定信は北海道を松前藩から取り上げ幕府直轄領と目論む。


物語は東蝦夷といわれる今の釧路から北方領土である択捉(エトロフ)国後(クナシリ)の地で起こったアイヌが和人の中に理不尽に組み込まれていく姿を描く。


人々の生き方が何によって支えられるのかを問う深いテーマがある。


和人に虐げられるアイヌの人、藩に一身を捧げる人、幕府に身を置き外国から日本を守ろうとする人、それぞれの立場が交錯する。人は何をよりどころに生きるのだろうか。

明治維新前のアイヌの問題は日本の大きな流れの中に消えてしまったからアイヌの世界の神秘性が今に続く。人権がなかった江戸時代、アイヌの人たちの生活は明治を迎えるために日本の中に同化変容した。


基地問題を背負う沖縄のような状況ではないためにその存在は忘れられ沖縄ほど問題視されない。

世界にはクルド人やロヒンギャのように国を持たない民族が新たな国際紛争の火種となっている。スペインのカタルーニャやアイルランドの独立問題もある。


和人は武力によって蝦夷を平定しアイヌの人をそして千島と南樺太を日本領土にした時、
アイヌと同族といわれるクリル人やニプヒ人も日本人の中に組み入れた。

先の戦争では日本軍として戦った人もいる。


ボクはこうした人たちのことを思うたびに領土問題を考えてしまう。戦争はかつて勝敗によって国の権利獲得手段であったものが今は人間の愚かさの証と映る。


戦争の火種である領土問題は人類の知恵として国際社会が一致して平和理に一掃する必要があると思う。


北方領土はこの本でも明らかなようにアイヌの人たちが先住者であった。

日本に生まれれば日本の領土だと主張するのは誰にもあることだが歴史を知り、知識を得ることによって戦争の火種になる領土問題に対しても寛容な立場を持てるようになる。

ナショナリストはそれができない。民族の問題も同じでこの本を例に出すまでもなく和人の中にもアイヌの人たちから隣人と慕われた人もいるし略奪差別した人もいる。


アイヌの人たちも武器を持って日本人を殺害した人もいれば身を守るために理不尽を受け入れた人もいる。民族は国家を作るが民族によって人格が変わることはない。


差別主義者は民族を単一な性格を持つものとして一般化するがそれは稚拙だと言わざるを得ない。

アイヌの人たちとの繋がりを読み解くとアジアから千島、アリューシャンを渡り、北・中・南アメリカまで到達した人類の雄大な旅にまで思いは巡る。


そうした俯瞰図を見れば国同志の争いの火種がいかに小さなものなのかとの考えに及ぶはずだ。


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by willfiji | 2017-11-28 10:28 | 読書 | Comments(0)