「鳥類学者 無謀にも恐竜を語る」(著・川上和人)
6600万年前に恐竜は絶滅した。
人類の歴史はたかだか20万年、
恐竜時代は1億年も続いた。
著者は若き鳥類学者、恐竜学者ではないが、鳥類は恐竜の子孫とも考えられる、鳥以外の恐竜を恐竜として本は書かれている、テラノザウルスやイグアノドン、スピノザウルスなら知っているが、なかなか鳥と恐竜が結びつかない。
鳥と同じように空を飛んだ翼竜が鳥になっていったのかとか?恐竜を化石からどこまで再現化できているのか?等々興味は尽きない。
この本は鳥類として残った恐竜から恐竜が闊歩した時を描き出す、ジェラシックパークにボク等を誘い、6600万年前以前の世界で恐竜がその命をどのように育んだのかというミステリーを紐解く。
ユーモアのある文章はアニメの世界に入って行くような気分になる。紹介される数多の恐竜にすっかり魅せられてしまう。
恐竜が絶滅した原因は小天体が地球に衝突したからとされるが、それがほぼ認められたのはまだ最近の2010年のこと、40名の学者がサイエンスに寄せた論証が根拠となった。
小さい時ボクは天体衝突説を聞いて恐竜は大きいから流れ星にあたって死んでしまったと思っていた。
その他、昔の恐竜は蛇やワニといった爬虫類のような体をしていたが今では羽毛のあるカラフルな恐竜がたくさんいたことも知った。
体長10メートルもある翼竜がどうやって飛んだのか?という疑問もジャンプスタイルから滑空したと想像すると滑稽だがうなずける。
その時の地球を構成する大気や大陸や海の成分など今とは随分違っていたことなどを知ったのはずっと後の事で今も毎年のように新しい事実が発見され究明されている。
日々新しくなる恐竜の世界をボクはいつまで知ることができるだろうか?
次に地球と衝突する天体が現れる前に人類が核を用いないことを願うばかりだ。