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パピヨンパパの思うこと
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落葉 (読書no.218)

落葉」(著・朝井まかて)明治神宮創建にかかわる意欲作。


ボクの勤めていた会社の最寄り駅は新宿だったが、代々木駅からも近く、そこは神宮の森につながっていた。

明治神宮は明治天皇と皇后を祭神とする神社であるが人々がお参りしていても明治天皇を意識する人は少ないのではないだろうか。

天皇とはきっとそんな存在なのだ。

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今上(平成)天皇の「お言葉」は日本国民が天皇という存在を考えるいい機会になった。


この本は明治天皇の陵墓を京都ではなく東京に作ろうとした国の意図と日本人が天皇に抱く特別の感情がどんなものであったのか明治から大正にかけての時代背景とともに書かれたものだ。


明治天皇は維新によって上京、江戸城を皇居に江戸を東京に変え、日本を国際社会の一員にのし上げた国民の心情的バックボーンとなった。

薩長が幕府を逆臣としたのは天皇の錦の御旗を持ったことによる。勝利した薩長は明治政府の中枢となり、国の方向を決めて行った。


日清・日露の戦争に勝利しアジアの中で唯一の先進国と認められた日本は第1次世界大戦でも勝者となり、国民の士気は高まるばかりであった


天皇が高齢になると陵墓をどこにするかが大きな問題となる。遷都宣言なく明治天皇は皇居に住み、京都に行くことがあってもそれは帰るとは言わなかった。


財閥も東京に明治天皇の陵墓を作ることに懸命となった。莫大な工事費という実利もそれを促した。


物語は明治神宮作りの議論からはじまる。候補地である代々木は武蔵野丘陵の端にある、厳かな針葉常緑樹が育たないのだ。専門家の教授が異を唱えても権力の前に組み込まれていく。

教授が見出したのは150年構想だ。短期でも樹を植えてあるものは枯れあるものが再生し次第に常緑の森をつくるというもの。広葉常緑樹がまず植えられる。


国民が持つ天皇への特別な感情、それが物語の大きなテーマになっている。

神社に祭られる天皇は国民の安穏を願う人だ。日露戦争を境に天皇の全国行脚が始まる。天皇が宮中に納まったのは武士の時代になってからで、その前の天皇はいつも民の釜戸をみてその暮らしが安穏であることを神に祈っていた


その姿が晩年の明治天皇にもあった。


今上天皇の慰霊地をまわり被災者に正座で対面する姿に戦争責任を追及された父親の昭和天皇の面影はない。その姿をみて天皇に対するボクの考え方も変わってきた。


明治維新によって天皇の時代が再開し、薩長政治が天皇を利用して富国強兵の道をいっきに駆け上る。明治天皇自身の思いを知ることはできないが、
明治天皇に対して、「互いに血を流して荒野に死ねよとはそれが人の誉であるとは、それが帝の深き御心でありましょうか、さようなはずは、ございませんでしょうって」と与謝野晶子は言っている。


自由民権運動や大正デモクラシーがあって立憲君主制であっても民主主義に日本は向かったが、世界恐慌が日本をも包んで行った中でアジアの盟主としての振舞いは資源を持つ中国への侵略という軍部が率先したものだった。

軍は兵を集め士気を高めるために天皇を利用した。明治天皇の維新における意志ほど希薄ではなかったが昭和天皇は東条内閣が嫌いであっても軍事政権を統帥する立場で戦争に突入した。


明治天皇がそうであったように、天皇は神様となり、日本兵は神の軍隊となった。


北朝鮮の映像でかつての日本の姿を想像することができる。

権力を握った独裁者は自分への批判は許さない。批判をかわすには神様が一番徳川家康も皇帝ではなく征夷大将軍になったのも日本にはいつも天皇がいてそれなりの役目を果たしたからだ。


安倍政権は憲法改正を目論み天皇を元首にする案まで持ち出している。国民主権を反故にする。権力は天皇を利用する。

それは国民の持つ意志とは違う。

今回の生前退位でもそのことが明らかになった。

天皇が希望した生前退位は認めないというのが安倍政権の姿勢だ。


それにはネトウヨに惹かれただけの人もびっくりしただろう、天皇は神だから生前退位などありえなないというもの、今上天皇の意志が無視されたのだ。その後修正され特例法が出来たが見逃せないのが天皇を神事のみに押し込め利用しやすくする安倍政権を支える日本会議の意思だ。


今日の国会でも共謀罪法案が十分な審議なしに可決された。

安倍政権は議論させない国を作っている。

天皇への思いも含めて日本人の謙虚さを利用している、政治を口にしない人が多く無関心、長いものにはまかれ、権力の思うままに動く。自由に伴う責任を果たして行くことは大変で従うことの方が楽だという社会になっている。


社会全体が批判しない傾向にあるのは仕方がないことかもしれないが何か悲しい国になっていくような気がしてならない。


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by willfiji | 2017-06-15 16:55 | 読書 | Comments(0)
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